小説(ミステリーその他)

スティーグ・ラーソン 『ミレニアムⅠ ~ドラゴン・タトゥーの女~』

内容(「BOOK」データベースより) 月刊誌『ミレニアム』の発行責任者ミカエルは、大物実業家ヴェンネルストレムの違法行為を暴露する記事を発表した。だが、名誉毀損で有罪になり、彼は『ミレニアム』から離れることになる。そんな彼の身元を大企業グループ…

今野敏 『とせい』

内容(「BOOK」データベースより) 日村誠司が代貨を務める阿岐本組は今時珍しく任侠道をわきまえたヤクザ。その阿岐本組長が、兄弟分の組から倒産寸前の出版社経営を引き受けることになった。舞い上がる組長に半ば呆れながら問題の梅之木書房に出向く日村。…

恒川光太郎 『草祭』

内容(「BOOK」データベースより) 団地の奥から用水路をたどると、そこは見たこともない野原だった。「美奥」の町のどこかでは、異界への扉がひっそりと開く―。消えたクラスメイトを探す雄也、衝撃的な過去から逃げる加奈江…異界に触れた人びとの記憶に、奇…

初野晴 『1/2の騎士 ~harujion~』

内容(「BOOK」データベースより) 母を亡くし、心に傷を抱える女子高生・マドカが恋に落ちた相手―それは最強の騎士『サファイア』。ふたりの出会いは、忍び寄る狂気―社会の片隅でひっそりと息づく異常犯罪者たちから大切な人、そして愛する街を守るための戦…

歌野晶午 『世界の終わり、あるいは始まり』

小学生ばかりを狙った連続誘拐殺人事件が勃発した。新興住宅地で家族と共に平和に暮らす富樫修は、小学校6年の息子の部屋で、事件にかかわるある物を目にしてしまう。その後、次々と見つかる息子犯人説への物証。「なぜ、我が子が」という戸惑いと、息子の将…

歌野晶午 『葉桜の季節に君を思うということ』

内容(「BOOK」データベースより) ひょんなことから霊感商法事件に巻き込まれた“何でもやってやろう屋”探偵・成瀬将虎。恋愛あり、活劇ありの物語の行方は?そして炸裂する本格魂。 再読です。 というのも「ヤラレタ!」「ええ~~~~!!????」と驚愕…

湊かなえ 『告白』

みなさま、メリークリスマスでございます。 大変ご無沙汰いたしました^^;; 聖なる夜、恋人たちのクリスマスになんて小説をUPするんだ、とお思いのかた。KYのしろねこでございます(笑) もう、真っ黒なお話しでして、けっして読後感のいい小説ではござい…

R・D・ウィングフィールド 『クリスマスのフロスト』

内容(「BOOK」データベースより) ロンドンから70マイル。ここ田舎町のデントンでは、もうクリスマスだというのに大小様々な難問が持ちあがる。日曜学校からの帰途、突然姿を消した八歳の少女、銀行の玄関を深夜金梃でこじ開けようとする謎の人物…。続発す…

北村薫 『野球の国のアリス』

やるしかない!アリスはそう思ったんだ……。 野球が大好きな少女アリス。彼女は、ただ野球を見て応援するだけではなく、少年野球チーム「ジャガーズ」の頼れるピッチャー、つまりエースだった。桜の花が満開となったある日のこと。半年前、野球の物語を書くた…

笠井潔 『青銅の悲劇 瀕死の王』

1988年、12月。作家宗像冬樹は姫神湖の別荘で過ごしていた。 鷹見沢家に起こる奇妙な事件の相談にのる宗像は、ナディア・モガールと名のるフランス人女性と知り合う。そして、冬至の日、ついに毒殺未遂事件が起き、鷹見沢家の隠された神事にまつわる謎…

荻原浩 『噂』

「BOOK」データベースより 「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。香水の新ブランドを売り出すため、渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。口コミを利用し、噂を広めるのが狙いだ…

エリス・ピーターズ 『聖女の遺骨求む 修道士カドフェルシリーズ1』

12世紀、イングランドはシュロプシャ、シュールズべり大修道院の修道士達は、副院長ロバートを先頭にウェールズに向かった。教会の権威を高めるために、寒村の教会に残された聖女の遺骨を引き取るためだった。ところが拙速に進めようとする修道士達と、村…

皆川博子 『聖女の島』

修道会により絶海の孤島に建てられた更生施設。盗みや恐喝を重ね、幼くして性の歓びを知る31人の少女たちが聖女のもとで暮らしていたが、3人が死亡し、ホームは炎に包まれ、悪魔の罠ともいうべき悲劇に見舞われる。 28人になったはずの少女たちが何度数…

今野敏 『隠蔽捜査』『果断~隠蔽捜査2~』

久し振りに面白い警察小説を読んだ。 それも今までの警察小説とはかなり違ったニュータイプ。 この作品の主人公、竜崎は警察庁の官房に勤務するスーパーエリート官僚である。 読み進むにつれ、「東大以外は大学ではない」とか「家のことは妻に全てまかせてあ…

貴志祐介 『新世界より』

上下2巻で1000ページを超える作品だが、ページをめくる手を止めることが出来ない面白さだった。長編にありがちな中だるみもほとんどなく、この奇妙でダークな新世界を巡る少年少女たちの冒険に引きずり込まれていった。 物質文明が滅んだ千年後の世界。…

ホラーアンソロジーの愉楽

お久し振りの読書欄の更新です^^。 今日はちょっと異色なアンソロジーを取上げてみたいと思います。 そう、以前アニスさんのバトンでbeckさんが編んだホラーアンソロジーです。 ご存知のように海外もの、ホラーものといえばbeckさんが出てくる。その膨大な…

恒川光太郎 『秋の牢獄』

出版社 / 著者からの内容紹介 十一月七日、水曜日。女子大生の藍(あい)は、秋のその一日を、何度も繰り返している。毎日同じ講義、毎日同じ会話をする友人。朝になれば全てがリセットされ、再び十一月七日が始まる。彼女は何のために十一月七日を繰り返して…

梨木香歩 『西の魔女が死んだ』

内容(「BOOK」データベースより) 中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどき…

有栖川有栖 『幽霊刑事(デカ)』

俺は神崎達也。職業、刑事。 美人のフィアンセを残して無念にも射殺された・・・はずが幽霊に!?犯人はなんと俺の上司。 ミステリ&ラブストーリーの傑作。 皆様もうご存知のゆきあやさんの「オールタイムベスト30」で27位に輝いたこの作品。冴さん、ゆ…

加納朋子 『ぐるぐる猿と歌う鳥』

5年生に進級する春、森(シン)は父親の転勤で東京から北九州へ転校することになった。わんぱくで怪我は絶えないし、物は壊すし、友だちは泣かせるしで、いじめっ子の乱暴者というレッテルをはられていた森の転校を聞いても、先生どころかクラスメイトのほと…

ナサニエル・ホーソーン 『人面の大岩』

と言うわけで(笑)beckさん編のミステリアンソロジー『ミステリの愉楽』より、ナサニエル・ホーソーンの「ヒギンボダム氏の災難」を読んでみました。 最初はこの1編だけ読んで終りにするつもりだったのですが、本自体の魅力に引かれてついつい5編全部を読…

久坂部 羊 『日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか』

久坂部羊の”死に時のすすめ”。 すんなり死ぬことの難しさを教えてくれた。 もう少し年をとったら「延命治療拒否」の手続きもとろうと思っている私ですが、この本を読むと現代の老人たちが置かれているリアルな状況が伝わってきます。 医薬品も設備もなかった…

奥田 英朗 『家日和』

家族をテーマにした短編、6篇が収録されています。 奥田さんの筆が小市民のすがたを、時に滑稽に、時に切実に、暖かく描いていきます。 サニーデイ インターネットのオークションにはまった主婦。 日頃、家族から空気のように扱われていた紀子は、折りたた…

宮部みゆき 『我らが隣人の犯罪』

内容(「BOOK」データベースより) 僕は三田村誠。中学1年。父と母そして妹の智子の4人家族だ。僕たちは念願のタウンハウスに引越したのだが、隣家の女性が室内で飼っているスピッツ・ミリーの鳴き声に終日悩まされることになった。僕と智子は、家によく遊び…

小路幸也 『HEARTBLUE』

ある虹の朝、ニューヨーク市警の失踪人課の男のもとへ、一人の少年が訪ねてきて言った。「ペギーがいなくなったんだ」と。彼の捜す少女は、一年ほど前から様子がおかしかったというのだが―一方、男の知り合いであるCGデザイナーの日本人の青年も、ふとした…

小栗虫太郎 『黒死館殺人事件 』

『黒死館殺人事件』(こくしかんさつじんじけん)は、小栗虫太郎の著した長編探偵小説である。 夢野久作の『ドグラ・マグラ』、中井英夫の『虚無への供物』とともに、日本探偵小説史上の「三大奇書」の一つとされており、また日本のオカルティズム・衒学趣味…

カーター・ディクスン 『貴婦人として死す』

絶壁へと続く二筋の足跡は、リタとサリヴァンのものに違いなかった。70フィート下には白い波頭が果てしなく押し寄せ、生臭い海の香が吹きつけてくる・・・・。 リタは老数学教授の若き妻、サリヴァンは将来を嘱望された美貌の俳優だった。いつしか人目を偲…

オースン・スコット・カード 『エンダーのゲーム』

カードという作家は以前から話題になっていて、気になっていた一人でした。 本楽大学SF学部でも、初心者にすすめるSFや、マイ・ベスト・SFにも多く取り上げられていて、今回やっと読む機会を持てました。 はるかな未来、人類はバガーという昆虫型宇宙生…

ジョセフィン・ティ 『時の娘』

時間もののSFのようなタイトルですが、れっきとした歴史ミステリです。 しかも、アームチェアディテクティブ(安楽椅子探偵)。 主人公のグラント警部は、犯人追跡のさいにマンホールに転落して骨折。ベッドに縛り付けられ無聊をかこつ日々を送っていまし…

桜庭一樹 『赤朽葉家の伝説』

出版社 / 著者からの内容紹介 「山の民」に置き去られた赤ん坊。この子は村の若夫婦に引き取られ、のちには製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれて輿入れし、赤朽葉家の「千里眼奥様」と呼ばれることになる。これが、わたしの祖母である赤朽葉万葉だ。――…