荻原浩 『噂』

「BOOK」データベースより
「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。香水の新ブランドを売り出すため、渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。口コミを利用し、噂を広めるのが狙いだった。販売戦略どおり、噂は都市伝説化し、香水は大ヒットするが、やがて噂は現実となり、足首のない少女の遺体が発見された。衝撃の結末を迎えるサイコ・サスペンス。 

こういうミステリの紹介を書くのは本当に難しいです。

とにかく内容についての情報がなければ無いほど面白く、しかもビックリできるので。

ということで、あっさりと・・・・

読んでみて損はない、傑作

できれば本屋さんで帯やＰＯＰを見ないようにして先入観なしに読んでください

これだけ言ってフェイドアウトしましょう^o^/~

以下、ネタバレ含みますので、読んだ方のみご覧ください。

この「噂」、皆さんの評価がすごく高くて、これはきっと読んでみようと思っていました。
そして、図書館で借りた本には幸い帯が付いていません。
また、己の鳥あたまに今回ほど感謝したことはない（笑）

さんざん他のブログや書評で「ラスト１行の衝撃」と言われていたのですが、読み始めるころにはすっかり失念しており、見事に作者の手の上で踊らされ衝撃を受けました。

あの言葉「○○○○」！

いやもう、真っ黒ですがな。。。。

陰惨な事件ながら、ある意味ほのぼのとした２人の刑事の交歓が描かれ、男女の淡い思いも垣間見られ、暖かい余韻のなかで終りをむかえるのかと思ってましたが、あの一言で、どん底の真っ黒な終わり方になってしまいましたね。（文が長い＾＾；）

でも、こういう大どんでん返しがあるから、ミステリはやめられないんですよね（笑）

荻原さん、これが１冊目だったので、すごく強烈な印象の作家になりました。

ユーモア小説のイメージが強い方なのでしょうか。他の作品も読んでみたくなりました。