2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

☆自己紹介バトン☆です

いつもユーモアいっぱいのミステリ好きのあまりす先生よりバトンをいただきました。 自己紹介バトン・・・さて今さら紹介するようなことが残っているといいのですが。 1・最初に回す人、5人。 最近、本楽家協会(会長ちいらばさん)に入会したので、よく訪…

少しの間さようなら!

いつも楽しく訪問し合っていたあまいさんがブログを閉めることになりました。 すごく残念ですが、また体調を整えて復帰してくれるようなので、その日までさようならです。 そこで、あまいさんも私も好きなフィニの絵でお見送りしようかと思ってこの記事をU…

本のタイトルリレー・美酒とミステリ

え~、本楽家協会の活動が始まり、私のところにもお題が廻ってまいりました。 その名も『本のタイトルリレー』! まずはルール説明。 お題として受け取った本のタイトルの一部(単語、品詞)、あるいは全部を含んだ別の本を次の人が紹介する。 つまり、前の人…

酒聖・若山牧水

国民的な人気のある歌人といえば若山牧水などは筆頭にあがるのではないでしょうか。 旅と酒をこよなく愛し、43歳でこの世を去った牧水は9000もの短歌を残しました。 その中でも最も有名なものは 白鳥は哀しからずや空の青海のあをにも染まずただよふ …

「おかあさん、ぼくが生まれて ごめんなさい」

おかあさん、ぼくが生まれて ごめんなさい 康文君 ごめんなさいね おかあさん ごめんなさいね おかあさん ぼくが生まれて ごめんなさい ぼくを背負う かあさんの 細いうなじに ぼくはいう ぼくさえ 生まれなかったら かあさんの しらがもなかったろうね 大き…

暮鳥・三態

山村暮鳥は先日「いちめんのなのはな~」の「風景」を紹介した詩人です。 その後、彼の詩集などを読むうちに、なんとも不思議な作家であること、そして魅力に満ちた不思議な詩を書いた詩人であることがわかりました。 短い期間の創作活動のなかで、作風が変…

ヴァレリー・ラルボー『罰せられざる悪徳・読書』

1924年に発表されたラルボーの読書人に送るエッセイです。 1881年、裕福な家庭に生まれたラルボーは、フランス、ヴィシーの郊外の邸宅に自分専用の図書室・勉強室を建ててもらったそうです。 そこを「ラ・テバイード」(隠遁所)と名付け、蔵書2万…

与謝野晶子 『君死にたまふことなかれ』

君死にたまふことなかれ ――旅順口包囲軍の中に在る弟を歎きて あゝをとうとよ、君を泣く、 君死にたまふことなかれ、 末に生れし君なれば 親のなさけはまさりしも、 親は刃をにぎらせて 人を殺せとをしへしや、 人を殺して死ねよとて 二十四までをそだてしや…

山田宗樹 『直線の死角』

第18回横溝正史賞受賞作です。 弁護士の小早川が受けた二つの依頼。 一つは夫をひき殺された未亡人の示談交渉。 もう一つは、やはり家庭のある男をひき殺した女性の弁護。 相反する2つの仕事に忙殺されている小早川の事務所に有能な女性が入社してきた。 …

安西冬衛 『春』

春 てふてふが一匹韃靼海峡を渡って行つた。 一行の詩の中に、この上なく美しい一枚の絵画が浮かび上がります。 <蝶来タレリ!>韃靼ノ兵ドヨメキヌ(辻征夫) こういう句もありました。

中原中也 『サーカス』

サーカス 幾時代かがありまして 茶色い戦争ありました 幾時代かがありまして 冬は疾風吹きました 幾時代かがありまして 今夜此処での一(ひ)と殷盛(さか)り 今夜此処での一と殷盛り サーカス小屋は高い梁 そこに一つのブランコだ 見えるともないブランコだ 頭…

ゼナ・ヘンダースン 『ページをめくれば』

ゼナ・ヘンダースンは寡作な作家です。 1951年、「おいで、ワゴン!」でデビューしてから83年に65歳でなくなるまでに54編の中短編を残しました。なかでは「ピープルシリーズ」と呼ばれた作品が飛びぬけて評価されています。 日本では「果てしない…

木宮条太郎 『時は静かに戦慄く』

内容(「BOOK」データベースより) 児童相談所の所長・山野は、増え続ける児童虐待の報告に頭を抱えていた。その増え方は、明らかに異常だ。児童虐待で始まった違和感は、刑事事件へと発展し、京都の町は瞬く間に無差別殺人によるパニックに陥った。だが、無…

西条八十 『帽子』

母さん、僕のあの帽子、どうしたんでせうね? ええ、夏、碓氷から霧積へゆくみちで、 谷底へ落としたあの麦わら帽子ですよ。 母さん、あれは好きな帽子でしたよ、 僕はあのときずいぶんくやしかった、 だけど、いきなり風が吹いてきたもんだから。 母さん、…

井上 夢人 『ザ・チーム』

出版社 / 著者からの内容紹介 人気霊能者の陰で〈彼ら〉が大活躍!? 盲目で難聴の人気霊導師、能城あや子。百発百中の"霊視"を支えるのは、彼女の仲間たちだった。過去の事件の真相や、不思議な現象の真実を次から次へと暴き出す! 極上ユーモアミステリ集。 …

☆幸せバトン☆

毎日更新のkotoさんより幸せバトンを受取りました。 1.あなたの今のしあわせ度は、全世界で何位くらいですか? そうですね、ダントツでもないけど普通よりはちょっといいくらい。 1億番目くらいにしておきます。 2.今までの人生での「しあわせベスト3…

金子みすず 『私と小鳥と鈴と』

私と小鳥と鈴と 私が両手をひろげても、 お空はちっとも飛べないが、 飛べる小鳥は私のやうに、 地面(じべた)を速くは走れない。 私がからだをゆすっても、 きれいな音は出ないけど、 あの鳴る鈴は私のやうに、 たくさんな唄は知らないよ。 鈴と、小鳥と、…

小沢一郎 気迫の演説

ひさしぶりの時事ネタ記事です。 民主党の党首戦が幕を下ろし、予想通り小沢一郎氏が代表に選出されました。 小沢一郎といえば、思い出すのが宮沢喜一氏の総理就任にあたっての面接です 当時、幹事長として権勢を欲しいままにしていた小沢氏は「総理になんか…

小路幸也 『ホームタウン』

小路幸也の小説はいつも、懐かしさや悲しみを味わえて、切ない温かみの余韻が心に残るものでした。 この物語も故郷を逃げるように出てきた主人公が、ある事件を追ううちに故郷へ帰り、失っていた家族 を取り戻していく、暖かく切ない筋立てです。 主人公の妹…

谷川俊太郎 『朝のリレー』

朝のリレー カムチャツカの若者が きりんの夢を見ているとき メキシコの娘は 朝もやの中でバスを待っている ニューヨークの少女が ほほえみながら寝がえりをうつとき ローマの少年は 柱頭を染める朝陽にウインクする この地球では いつもどこかで朝がはじま…

山村暮鳥 『聖三稜玻璃』より

風 景 純銀もざいく いちめんのなのはな いちめんのなのはな いちめんのなのはな いちめんのなのはな いちめんのなのはな いちめんのなのはな いちめんのなのはな かすかなるむぎぶえ いちめんのなのはな いちめんのなのはな いちめんのなのはな いちめんの…

漂白の歌人 西行

次は西行をUPします、なんて大きい事言わなければよかった。 後悔先に立たず・・・なるほど、こういう時に使うのね、と納得した私でした。 ともあれ、時は桜の季節。西行がいなかったら日本人はこんなに桜が好きではなかったのでは、と言われるくらい、西行…