恩田 陸

恩田陸 『土曜日は灰色の馬』

身体がゆらゆら揺れるような気がする。地震?いや、どうも地震酔いらしい。 どうも最近は余震が多いせか、はっと気付くと部屋がゆらゆら揺れている。恩田陸の小説にくらくらさせられるのは大好きだが、地震酔いはいただけません(苦笑) 大好きな小説、少女…

恩田陸 『ユージニア』

なんとも恩田陸らしさの詰ったアンチミステリである。 小説の形式もインタビューあり、第3者視点の作中作あり、謎めいたプロローグの詩ありと、大変凝った造りになっている。 造りといえば、造本もまたこの作品を見事に表した優れたものだ。1度傾けて印刷…

恩田陸 『いのちのパレード』

内容紹介 <あの黒い表紙、強烈な帯コピー、シンプルかつ洗練されたデザイン。手に取った時の、嬉しいような怖いようなおののきを今でも覚えている。(中略)かつて「幻想と怪奇」というジャンルのくくりでお馴染みであった、奇妙でイマジネーション豊かな短編…

恩田陸 『中庭の出来事』

内容(「MARC」データベースより) 瀟洒なホテルの中庭。こぢんまりとしたパーティの席上で、気鋭の脚本家が不可解な死を遂げた。周りにいたのは、次の芝居のヒロイン候補たち。自殺? それとも他殺? 芝居とミステリが融合した、謎が謎を呼ぶ物語のロンド。 …

恩田陸 『球形の季節』

内容(「BOOK」データベースより) 四つの高校が居並ぶ、東北のある町で奇妙な噂が広がった。「地歴研」のメンバーは、その出所を追跡調査する。やがて噂どおり、一人の女生徒が姿を消した。町なかでは金平糖のおまじないが流行り、生徒たちは新たな噂に身を…

恩田陸 『六番目の小夜子』

内容(「BOOK」データベースより) ある高校に密かに伝わる奇妙なゲーム。「六番目の年」、それは怖ろしい結末を迎えて…。幻 のデビュー作を大幅改稿して単行本化。 今回、デビュー当時に読んだこの作品を再読してみました。 これ恩田さんが、まだOL時代に…

恩田陸 『チョコレートコスモス』

出版社 / 著者からの内容紹介 「まだそっち側に行ってはいけない。そっち側に行ったら、二度と引き返せない。」 幼い時から舞台に立ち、多大な人気と評価を手にしている若きベテラン・東響子は、奇妙な焦りと予感に揺れていた。伝説の映画プロデューサー・芹…

『夜のピクニック』~歩行は成長と癒しの促進剤~

内容(「BOOK」データベースより) 高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために―…

恩田陸 『黒と茶の幻想』

出版社/著者からの内容紹介 華麗にして「美しい謎」 恩田陸の全てがつまった最高長編 ――目の前に、こんなにも雄大な森がひろがっているというのに、あたしは見えない森のことを考えていたのだ。どこか狭い場所で眠っている巨大な森のことを。 学生時代の同級…

恩田 陸 『三月は深き紅の淵を』

あちこちで恩田陸が好きだとコメントしている私ですが、中でもベスト1がこの「三月は深き紅の淵を」なのです。 この度やっと文庫版を入手しました。(遅い!) 再会した「三月~」の世界は、やはり素晴らしく深い書物の森のようなところでした。 本楽家とし…

恩田陸 『エンドゲーム -常野物語-』

本書は常野物語シリーズ、「光の帝国」の短編「オセロゲーム」の続編にあたります。 常野一族でも異質な能力を持つ、拝島家。「やつら」を見つけ「裏返す」能力を持っている。 しかし、十年以上前に父は失踪、どうやら「やつら」に「裏返された」らしい。 人…

恩田 陸 「ネクロポリス」

恩田陸のファンタジー・ミステリーです。 そんなジャンルあるんかい、と突っ込んだ人も読んで納得のオススメ本です。 現代の作家で、物語を語らせたらこの作家の右に出る人はいないのではないか、と思っていましたが期 待を裏切らない良い作品でした。 スト…