ルーブル美術館展 風俗画に見るヨーロッパ絵画の真髄

先日、ルーブル美術館展に行ってきました。
快晴のちょっと暑いくらいの午後、六本木から歩いていくと、ガラス造りの建物が見えてきます。

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広々とした館内ですが、人ひとひと・・・。発券所から行列・・・。
まあ、天下のルーブルですからね。


今回の見どころは何と言ってもフェルメールの「天文学者」です。

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しかし人ごみの中の鑑賞というのはあまりいいものではありません。絵画を守るためでしょうが、薄暗い照明のなか、ひとの頭ごしに観ていると「画集のほうがよくみえる」なんて思ってしまいました。
そここにあがる「小さいね」の声に苦笑しつつ次の作品へ。

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展示作品の中で一番面白かったのがこの「台所の情景」
日常を描いた作品ではありありと時代の一こまを切り取って見せてくれる傑作でした。
見ていて飽きることがないほど、描きこまれた台所の細部。ここは人も少なくけっこうじっくり観ることができました。

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こちらもメインの作品の1つ「両替商とその妻」です。
蓄財に夢中な両替商の夫、今も一心にテーブルの上の財産を数えています。それを横で聖書のような書物を読みながら思わず覗きこんでしまう妻の目線がいいですね。後ろの窓から覗く近所の人(?)も、なんとかお宝をだまし取れないかとたくらんでいるような・・・。
なんとも悪そうな世俗的な登場人物ですね(笑)

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ルーベンス「聖家族」

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ティツィアーノ「鏡の前の女」

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ムリーリョ「物乞いの少年」(虱をとる少年)

この絵もよかったです。シンプルな描き方なのに空気感が表現されていて、貧しい少年の悲しみが光と影に包まれるような作品でした。ちょっとかゆくもなりますが(笑)

そのほかにもあまりホンモノを拝むことのできない巨匠たちの作品多数が展示されてました。
ワトーなど、あまり興味なかった画家でしたが、この辺の風俗画も捨てがたい味わいがあって楽しかったです。

同じ美術館で開催されている「マグリット展」もかけもちなので、急いで出口に向かいます^^

また、そちらも記事にしようと思ってます。