石持浅海 『Rのつく月には気をつけよう』
内容(「BOOK」データベースより) 湯浅夏美と長江高明、熊井渚の三人は、大学時代からの飲み仲間。毎回うまい酒においしい肴は当たり前。そこに誰かが連れてくるゲストは、定番の飲み会にアクセントをつける格好のネタ元だ。今晩もほら、気持ちよく酔いもまわり口が軽くなった頃、盛り上がるのはなんといっても恋愛話で…。ミステリーファン注目の著者が贈る傑作グルメ・ミステリー。
石持浅海・・・度々ブロ友さんの記事で名前を見ていたのですが、(もしかしたら)初の石持作品かも。
なんとも情けないことに、多作な作家なので1作くらいどこかで読んでいるかもしれません^^;すでに記憶が・・・。
なんとも情けないことに、多作な作家なので1作くらいどこかで読んでいるかもしれません^^;すでに記憶が・・・。
この作品だけは確実に未読。お友だちのぴかりんさんから、何年か前に面白いよと推薦された本だったのです。
うんうん、これは好みです!グルメ・ミステリーというジャンルも楽しいし、心理ミステリーとしても深い考察があって、連作短編としては最後の最後でビックリして、あわてて前に戻って読み直すなんてのも嬉しいひっかけでした。
以下収録短編のタイトルですが、表題作「Rのつく月には気をつけよう」は牡蠣がテーマ。と、言う具合にそれぞれ酒と食が組み合わさって、よだれ必須のミステリーです。
夢のかけら麺のかけら チキンラーメン。ビール(サッポロ生)
悪魔のキス そば粉のパンケーキ。コニャック、ポールジロー トレラール。
石持さん、酒の知識も半端ないですね。もう最初の短編から「飲みたい、飲みたい」コールです(笑)
各短編の扉にあるイラストもまた楽しい。作中に出てくる酒がきっちりラベルの細部まで描かれているのです。これで検索して同じ酒を飲むことも可能。
酒酒とそればっかりですが、恋愛ミステリーとしても読めるのが本書の魅力その2。
飲み友達3人組に、毎回ゲスト1名が参加します。このゲストの雑談から長江の推理が展開され毎度恋愛にまつわる誤解や勘違いを解決していく、というのがパターン。
長江の鋭い頭脳も、優しい解決の提示もとても気持ち良くて、恋愛関係の話題もドロドロしてないところが好印象でした。
長江の鋭い頭脳も、優しい解決の提示もとても気持ち良くて、恋愛関係の話題もドロドロしてないところが好印象でした。
一言不満を言わせてもらえば、4人で集まって酒を飲むのに肴が1種類、しかも「チキンラーメン」だけとかは、勘弁してほしいなあ(爆)