小野不由美 『ゴーストハント 扉を開けて』7巻

イメージ 1

内容紹介
能登の事件の後、東京への帰路についた一行は、道に迷ってダム湖畔のキャンプ場にたどり着いてしまう。ナルの突然のSPR解散宣言に戸惑う麻衣たちは、急きょ、湖畔のバンガローに滞在することに。そこへ舞い込んだ、廃校になった小学校の調査依頼。幽霊が出るという校舎には、恐るべき罠が仕掛けられていた。

なんとも盛りだくさんな最終巻でした。

ナルとリンの正体とか、彼らがSPRをやっている理由とか。
シリーズを通しての謎が解明されることはもちろん、ここでも悪霊による事件が起きてしまいます。
学校の怪談+SPRの謎。
この二つがうまく混じりながらシリーズは最後に向けて進んでいきます。
やはり異変は悪霊絡み。今回は麻衣の活躍が光ります。

でも、誰も悪くない、それどころか愛情と後悔から起こる現象というのは、初めての悪霊さんだったかな?浄霊の描写がとても悲しくて、暖かくて、ちょっと今回は切ない最終巻でしたね。

シリーズ7冊も読んで、もっと読みたいと思ったのはけっこう稀な部類に入ります。

小野さんのホラーはツボにはまると、マジで怖いです。この悪霊だって、途中でわっと本を投げたくなるようなところもあって、けっこう来ました。

さて、これでナルたちとお別れなのでしょうか?
実はもう一つ、別巻がありますので、次はそちらをお楽しみください。(「悪夢の棲む家」上下)