2008BEST50(その2)

2008BEST50その2です。
その1はこちら。




R・D・ウィングフィールド  クリスマスのフロスト
              フロスト日和

あんなに評判になっていたのに、何故いままで読まなかったんだ~と後悔した「フロスト」シリーズ。
すっかりフロストオヤジのダメっぷりにやられてしまいました。beckさんの絶賛がなかったら読まなかったかも。
ありがとうございました。

ディーノ・ブッツァーティ  待っているのは

これもbeckさんのホラー・アンソロジーで知った作家。むき出しの孤独感が強烈に印象に残った作品でした。


リンカーン・ライムシリーズの最新作品。とにかくディーヴァーの得意な騙しのテクニックが満載です。イリュージョニストの連続殺人事件。魔術師とライムの知恵比べがスリリング。

ロバート・F・ヤング     ジョナサンと宇宙クジラ

ここからは、ハヤカワSF文庫が出しているSF傑作の紹介本から読んでみたものです。まあ、SF好きならこれくらいは読んでいて当然という古典的な名作ばかりですね。SF好きのくせにこんなのも読んでなかったのか、と思われるかも^^;
「ジョナサン~」はなんともセンチメンタルで、甘く優しいSFでした。未来を描いてもどこかノスタルジーを感じる彼の作品。愛されるSFという言葉がぴったりです。

ヴァン・ヴォークト     宇宙船ビーグル号の冒険

学級文庫の少年版でしか読んだことなかったのですが、その時味わったハラハラドキドキ感はオリジナルを読んでさらに深い驚きに変りました。50年も前のSF、それもスペース・オペラといったら、カウボーイ宇宙へ行く、的な安直なストーリーと思ってました。しかし、これは宇宙ものとしても、極限心理ものとしても、大変優れたSFだったんですね。(←今さら遅い^^;)
モンスターのイメージの豊かさに脱帽でした。

レイ・ブラッドベリ     華氏451度

これはトリュフォーが映画化した作品で、私は映画版しか観てませんでした。ブラッドベリは大好きな作家なので、この機会に本家を読んでみたのですが、ちょっと全体に古くなっていたかなあ。でも、発想の素晴しさは楽しかったです。

フランク・シェッツィング   深海のYrr

最新の翻訳ものです。ドイツの作家ですが、舞台も登場人物も世界各国に広がった、まさにスケールの大きな作品でした。ハリウッドで映画化されるのもいいかなあ。




さて今年は再読の年となりました。
再読するのは、よかったからに決まってます。でも、あえて挙げてみたいのが以下の作品たちでした。



泡坂妻夫   乱れからくり

この本が登場したときは興奮いたしました。それから早やウン十年。やはり今読んでも面白い!こんな雰囲気のあるミステリ、今でもなかなかないぞ!
トリックも好きですね。隕石って!!!

J・P・ホーガン 星を継ぐもの

SFにして傑作ミステリの本書。やはりかなり昔に読んでいたので、忘れているところも多く、楽しめました。
「月で見つかった宇宙服を着た人類の死体はなんと5万年前のものだった。」この不可解な謎を追いかけるスリルはたまりません。



竹本健治のミステリ、相変わらず奇書ですね。芸者ミステリって(笑)



衝撃のデビュー作品。当時も驚きましたが、20年を経てまたもや驚きました。(←忘れてる)


アシモフのロボットシリーズの一つ。ミステリ色が強いSF。


今年の再読マイブームはこの2冊があまりにも面白かったから。一度読んだミステリでも、傑作は再読に耐えることを知りました。

貴志祐介   黒い家

ああ、ブラック賞はこちらが一番でしたね(笑)こんな不気味なホラーはないです。人の悪意がぎちぎち詰ってます。

恩田 陸   光の帝国~常野物語~

連作短編集なので、一つづつはよく読み返していたのですが、通して読むとまた、様々なつながりが見えてきて楽しめました。やはり常野はこの1冊が最高です。

以上BEST50(実は51^^;;)作品でした。

最後に3冊今年のMYBESTを・・・。

「いのちのパレード」


「映画篇」


長長と書いてしまった2008年BEST50。ここまで読んでいただきありがとうございました。
あまり読書記事が書けなかったため、自分の記憶のために書かせてもらったようなものです。

相変わらずブログで話題になった作品を多く読んでいますね。また、当たりが多いのも皆さんの記事を参考にさせていただいた本が多かったということなのでしょう。100冊くらいしか読んでなかったのに50冊も挙げているあたり、ブログのお友達に感謝ですね。

あまり後半は更新ができず、ご無沙汰ばかりの2008年でした。
また、来年も2,3月頃までは気ぜわしい生活が続きそうです。間遠な更新になりそうですが、しろねこ日記をお見捨てなきよう、お願い申し上げます^^;
2009年が皆様にも素晴しい年になりますように。