本楽大学レポート「読書について」

「読書について」というお題で、本楽大学の皆様の作品がぞくぞくとトラバされてきています。
校長は、またまた嬉しい悲鳴をあげております。

皆様のレポートを読ませていただいて、それぞれの読書に向ける愛情や情熱、楽しさがひしひしと伝わってきて、思わず感動に胸が熱くなることも^^;
素晴らしい力作をありがとうございます!

とまあ、お気楽な読者として読ませていただいていたのですが、CAVEさんから、校長も「読書履歴」を書いてみなはれ、とご注文をいただいてしまい、慌ててでっちあげようとしているわけであります(笑)

だらだらと生きてきたので、読書歴もだらだらしているのですが、お暇でしたらちょっと足を止めてご覧になっていってください。



幼児期


この頃はやはり、母や祖母の読み聞かせが中心でした。
本はディズニーの絵本、「101匹わんちゃん大行進」「眠りの森の美女」「白雪姫」など。
アンデルセンや日本の童話「ももたろう」「うらしまたろう」などが中心でした。
特にお気に入りは「101匹わんちゃん」

これは暗記するほど読ませました。
1冊終わると「もー1っかい!」と、2回目を要求するウザイ幼児だったそうです(笑)


小学校低学年


自分で本が読める。
これはヤッタと思いました。
そこらへんにある絵本を読み、漫画を読み、「手のかからない子供」でしたね^^;

アトムの漫画、アニメにはまり、ディズニーの絵本、TVのディズニー劇場が大好きでした。

やはり本とTVは欠かせませんでした。

2年生の時、初めて「少年少女世界名作文学全集」というのを1冊(^^;買ってもらい、「小公子」「小公女」「秘密の花園」「若草物語」などに夢中になりました。

6,7センチはある立派な分厚い本で、扉にラファエロの「聖母子像」が刷られている美本でした。

この重たい本を、出かけるときには忘れずに、とばかりどこへでも持ち歩いていました。

それから、この全集をことあるごとに買ってもらっていましたが、やはり1冊目に優る面白さはなかったですね。

小学校高学年


かなりの本好きでしたが、超のつく好きな作品「ナルニア」に出会いました。

4年のとき本好きの祖母が買ってくれたものです。
この出会いは、生涯わすれることのない貴重な体験になっています。

でも、7冊あつまるまで3年かけましたね。昔は大人買いなんてできませんでしたから。

六年の終わりに「グリーン家殺人事件」に出会います。
ホームズ、ルパン、乱歩などの児童向けは読んで、けっこう好きだったのですが、これはきちんとした大人向きの文庫でした。
読みきったときは、なにか、偉くなったような気分がしました^^。

そして推理小説の面白さにはまったのも、この1冊からでした。どうも、最初に出会ったものが一番好きになる傾向があるようで、今でも、名探偵といったら「ファイロ・ヴァンス」ですから。

中学時代


漫画はずっと読んでましたが、このころは日本の名作漫画が次々と発表された時期と重なり、幸福な漫画ライフを送っていたのですね。
当時は当然のように読んでいた漫画雑誌のラインナップ、今思うと凄いメンバーだったりして(笑)

毎週、手塚、石森、梅図、川崎のぼるちばてつや・・え~と・・・もう書きれないほどの巨匠の作品を読んでいました。

マーガレットや少女フレンドは週刊誌は立ち読みで^^;
月刊の別冊を買ってました^^;


さてと、このへんで終わりにしたいんですよね~(笑)
ここからは、変態が入ってきますので、あまり公にするような履歴じゃなくなってくるんです(笑)

2年生くらいの時からか、父が美術全集を毎月購入してくるようになりました。

大判の白い本で、タイトルが金で押してあるような本です。

セザンヌあたりから始まって、時代はばらばらでしたが近代美術を網羅していたのでしょうか。
「アングルとドラクロア
「ルドンと象徴主義
「ダリとキリコ・シュールレアリズム」
マチス
「ボナール」
「モネ」

タイトルはうろ覚えですが、実家に行けばまだ本だなに納まっているはず。

これが、思いがけず気に入ってしまいました。
ロックも聞き始めのころ、クラシックもわずかに数枚のレコード(!)を聞きかじるようになったころのことです。

ぱらぱらとめくって、絵を見ることの楽しさを覚えました。
解説は難しくてよくわかりませんでしたが、新しい世界が広がっていくのを感じたものです。

高校時代~大学時代



ハイ、変態時代の幕開けですね~(爆)

萩尾望都竹宮恵子大島弓子を知り、同時に澁澤龍彦の本などを読むようになって、すっかり変態に気合いが入ったしろねこ、高校生の春です^^;

ヘッセ、ニーチェなど、背伸びをして訳がわからないながらも、本を小脇にかかえているのが美学でした。このへんは若竹さんの「スクランブル」や芦原すなおさんの「カワセミの森で」などに共感を覚えるところでもあります。

中学までは、クイーンやヴァン・ダイン、ドイル、アルレーなど読んでいましたが、ここらで一度ミステリに別れを告げます。

世の中は社会派推理の真っ只中、あまり興味をひかれなかったのです。

このころからSF、特に筒井康隆小松左京などを読み始めます。
ブラッドベリ、ハガード、P・K・ディック、グイン、ヴォークト、P・J・ファーマー。



しかし結局、中井英夫に出会ってしまいます(これは大きかった^^;)

「虚無への供物」「乱れからくり」「ドグラマグラ」。
一度お別れしたミステリが、幻想と怪奇を引きつれて戻ってきたわけです。

ヴィスコンティの映画や合田佐和子の絵画展、金子国義などに惹かれて、ますます磨きをかけていく(もちろん変態に(笑))

そして社会人


学生時代の妄想に別れを告げ、幻想小説から足を洗って(←極道^^;)読む本がなくなってしまった時期です。

このへんは、仕事がめちゃくちゃ忙しかったこともあり読書をまったくしなかった月もあったくらい。

そして出会ったのが海外のサスペンス。

ホラー、ミステリ、サスペンス。
キング、クーンツ、マキャモン。あ、ほらーばっかり^^;;

この辺に夢中になっていきます。

日本の作家も、島田御大や綾辻行人法月綸太郎笠井潔など以前から読んでいましたが、京大ミステリの隆盛に興味をひかれはじめました。

村上春樹の登場も大きかったです。が、今はちょっと休業中です。

そしてまったく社会に興味がなかったのが、ルポや社会ものに手を出すようになりました。
幻想と怪奇から現実と懐疑へ・・です。

まあこのへんは、たま~に読むくらいですから読書歴の横道といったところでしょうね。

抜けている作家、栗本薫平井和正半村良荒巻義雄。これらの作家にもはまった時期があります。

今はブログを通して紹介される色々な作品を読むのが楽しくて、忙しくて、ますます乱読に拍車がかかってます。

やはり本を読むことの楽しさを最初に教えてくれた親には感謝ですね。
まあ、読書というものは趣味としてはいいですが、人格形成などを期待するには、あまり役にたたないと思います。

読書の良さは、何も生み出さず、純粋に楽しいところでしょか。
いつでもどこでも開く事の出きる本・・・やはり私は本の形や手触り、匂いが好きなんですね^^;

おっと、やっぱりだらだらと長くなりました。
本日はこのへんで。ありがとうございました^^。