「下町酒場巡礼」居酒屋賛歌
チェーン系の居酒屋のことではありません。ここに紹介されている
その場の空気に馴染みながらゆっくり杯を傾ける
というのは、男性の一人客の特権なのです
小さな古い店が中心です。
酒も、焼酎、泡盛、ホッピー、スタウトなどへヴィでストロングな男の酒。間違っても、カルピス割と
か、アンズサワーとか出てきません。肴もモツ焼き、煮込み、焼き鳥、レバ刺し、煙と脂とにんにくの香
りが、ページの中から立ち昇ってきそうな、胃袋直撃の重いおつまみばかりです。
そこに集まる人たちも、サラリーマンよりジャンパーを着込んだ肉体労働者が多い。彼らのひと時の憩
いを提供する店主たちも、いい感じのおじいちゃんや、威勢のいいおばちゃんたちです。
本文より
「縁が丸くなったコの字のカウンター、木の丸いす、黒光りした柱や天井、掃き清められた土間、大型の
「縁が丸くなったコの字のカウンター、木の丸いす、黒光りした柱や天井、掃き清められた土間、大型の
木製冷蔵庫・・・・。魅力的な主人やおかみさんと常連の客たちが、長い年月をかけ練り上げてきた空間
に浸り、酔った。人が酔うのは、酒ばかりではないと思った。」
幸運にも男に産まれて、こういう雰囲気が好きな方(首都圏限定ですが><)読んだら行きたくなるこ
と請け合いです。
余談ですが、連れ合いはこの本にめぐり合ったおかげで、大阪、名古屋まで居酒屋探訪に出かけていく
ようになってしまいました。
お薦め度★★★★☆(但し首都圏限定の店ばかりです)