本を読むという快楽

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先日、「夢の酒」という記事をかいたが、それでは読書するのに最高のシチュエーションってなんだろう、と考えてみた。
これ、意外と難しい。
だって面白い本さえあれば、いつでも、どこでも、誰とでも(?)楽しめちゃうのが読書だからである。

無論、自分なりのお気に入りの読書の空間はある。
そして、わくわくしながらページを繰った思い出は、今でも私の宝物だ。

一番読書が進むのが、ファミレスでゆっくりとコーヒーなど飲みながらだ。あそこはテーブルが大きくて喫茶店よりゆったりできるのがいい。
隣の視線や会話が気になると集中できませんからね。

季節がいいと公園のベンチなど。
木陰に座ってお茶のペットボトルなどを飲みながら。

また、乗り物の中というのもよろしい。
新幹線のシートで、ゆったりとページを繰るのもよし。
通勤列車のなかも、面白い本さえお供にあれば空気の悪さも苦にならない。

海外に行く飛行機のなか・・・。
滅多にないことだが、これがなかなか読めないのだ。
つぎの機会があれば、ちゃんと心の準備をして臨みたい。
飛行機嫌いというわけではなく、ただくつろげないのと映画が気になってみたり、アテンダントのお姉さんにどのタイミングで酒の追加を頼もうか、などともうイランことが気になってダメなのである。

要するに経験が足りないということでしょう。


そして布団のなか。
昔はこれが大好きだったのだが、最近では情けないことに3ページも読むと眠りの世界に入ってしまうのだ。まあ、それでも徹夜で読んでしまったなんていう本が、本当に面白い本なんでしょう。
新世界より」なんかがそれだった。

逆に朝起きぬけの布団読書というのも楽しい。
朝飯前なんて言葉があるが、起きてすぐの寝ぼけた頭で本を読むのも、けっこうイケル。


図書館というのも、意外と読めない場所だ。
面白そうな本を物色するのが忙しく、長居をしても読む時間はほとんどなかったりする。
おかげで書棚の間を歩き回るので足が疲れる。

退職して隠居暮らしとおぼしき爺様たちが、居眠りをしたり、雑誌を読んだり、図書館を楽しんでいるところを見るにつけ、私も早くこのように図書館にいりびたってみたいなあ、などと、思いっきり後ろ向きなことを妄想しちゃったりするのだ。


そして正統派の「書斎読書」。
ミステリなどでここにこもっていた男が殺されたりする、アレである。
わりと密室になってたりすることが多いのもこの部屋の特徴だ。

それはさて置いて、自分が好きな本ばかりを、壁一面、天井までの本棚にズラリと並べることができるというだけで、ある種の人間は脳内麻薬がドピュっと出てしまう。
私は読書だけじゃなく、映画や音楽、絵画なども鑑賞したい口だが、やはりここは本だけを納め、読書だけの部屋にしておきたい。
いや、妄想妄想(笑)

最後に子供とする読書。
まだ幼い子供と、寝る前なんかに絵本を真ん中にして読んであげるのは、なかなか楽しいことだった。
これ読もうか?と言って何冊か持ってくると、息子は必ず車の本を選んでいた。
寝つきの悪い方だったので、それ以外にも「世界いち大きなおうち」とか「名犬ボーディル」とか「ミッフィーシリーズ」とか、何冊も読まされた。
今ではゲームにはまって、本にはなかなか手を出さなくなってしまったが、人生のどの時点でもいいので「読書の愉楽」を知ってほしいものだ。

私は多人数対象の読み聞かせはやったことがない。
でも、もしこの中で一人でも、本好きになってくれたら嬉しいなという期待や希望があるのは、なにかとてもいい物だと思ってしまう。