夢の酒

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「夢の酒」というのは、私の敬愛する漫画家ラズウェル細木氏の「酒のほそ道」に出てくるエッセイ(単行本に収録)のタイトルです。
理想的な環境、飲み仲間、料理や酒の種類を書き連ねている、まあ、妄想の世界ですね^^;

私も理想と程遠い環境にあるので、ストレス発散に「夢の酒」でも妄想してみよう、ということで、毎度ばかばかしくてすみません(笑)

だってこの暑さ!何をする気にもならないし、外出もうんざり、だったらエアコンの効いた室内でしょーもない妄想にふけるのもまた、夏の休日。

さて、まずは屋外ですね。

1.夏の盛り、真昼。
  ちょっと不便な奥まった処にある鄙びた旅館。
  窓からは涼しげな渓流が見渡せる。崖に張り出すようにして作られた縁台には藤でできたテーブルセット。
  寝起きにビールを飲んでいるので、ここでは冷酒と鮎のうるか。
  ガラスの鉢には昼食のそうめん。小鉢に盛ったうざくなど。

2.夏の夕暮れ
  荻窪^^;
  善福寺川の風を受けながらまだ蒸し暑いなか、ご近所の古本屋をひやかして散歩。
  蕎麦屋ののれんをくぐり、蕎麦味噌でビール。
  少し涼んだところで、そばがきと冷や酒を注文。
  (Cuttyさん、パクリました^^;)

3.夏の朝。
  八ヶ岳高原のホテルで目覚める。
  ルームサービスでパンとコーヒー、スクランブルエッグを頼むも、持参の小瓶の白ワインを冷蔵庫から出してくる。
  急いでチーズを追加注文。

4.なんの予定もない普通の日の午後。
  財布だけもってぶらりと外出。
  そのへんのバス停で来たバスに乗りてきとうな処で下車。
  普通の町並みをぶらぶら歩いていると文学館の表示を見つける。
  そのまま文学館に足を向けると、地味ながら常設展が面白そうだ。
  小一時間ほど文学者たちの足跡に浸って出てくる。

  なおも歩くと公園にぶつかる。
  広い池にボートが浮び、親子づれやカップルが楽しそうに漕いでいる。
  それを見ながら通りがかった酒屋で購入したビールをぐびり。
  ベンチに座って日が落ちるのを見ながら、「ああ、ダメ人間だなあ」と嬉しく思う。


5.仕事場の人達と歓送迎会に行った2次会のあと。 
  気の合った同僚2名と3次会に突入。
  初めて入る居酒屋。
  店主は着物姿の美人女将。手作りのお通し。一口食べて美味しさに驚く。(仕事がらみなので、まだあまり呑んでない。ゆえに、味覚がまだ健在。)
  思い思いの酒を注文して、会話に花が咲く。
  軽いつまみを取るがどれも絶品。酒も種類はないが、本物志向で、好感。
  和風のお店なのに「オレンジとグレープフルーツのせバゲット」とか「レタスとトマトとクレソンのトスサラダ」とか洋風なお品書きも多い。
  美味しくて無言で食べる3人に、女将が話しかけてくる。
  洒落た会話に魅せられて、大満足で帰宅。
  しかし、その後その町でお店を探すも、何故か見つからないのであった。


6.ふっと人恋しくなった秋の夕暮れ。
  行き着けのビアバーに自然と足が向く。
  「いらっしゃい」といつもの笑顔でマスターが迎えてくれる。
  すでに狭い店内は馴染みの客で埋まっている。
  カウンターの空いた席に腰をすえて軽いビールでまず1杯。
  隣のお馴染みの客とミステリの話で盛り上がる。唐突に本の話をしてもいいのが、この店のいいところだ。
  何杯呑んだのか、いい気持ちで酔っ払い、本の話もいつしかバカ話になって笑いころげるうちに、そろそろお開き。最後は自家製梅干の梅茶漬けをいただいて席を立つ。
  街路には枯葉が舞い散り、冷たくなってきた風が頬に気持ちよい。

7.いそいそと服を着替えて出かけるある日。
  行きつけのバーに招待され、気合いを入れて服を選ぶ。
  店主とその友人たちのミニコンサートが開かれるのだ。
  酒とピアノとミステリ好きが集まる楽しいバーだ。まだ時間があるので、系列のブックセンターをひやかして行く。
  今日は店主はコンサート会場に詰めているので、ブックセンターにはバイトの女性がいる。
  閉店まぎわなので、店を閉めるのを待っていっしょに会場へ向かう。
  名作文学の話題で固い会話が続く。この女性、理知的な美しい瞳に彫りの深い顔立ち。
  しかし、どうして体育会系のスポ根大好き、筋肉マン大好きの不思議なタイプである。

  店に着くともう常連客でいっぱい。立ち見状態である。
  隅の席を確保してコンサートに聞きほれる。
  呑み放題の店内はすでに酔いのまわったお客であふれている。
  私ももう何杯飲んだかわからない。
  コンサートは終り、店主の弾くピアノ曲が静かに流れている。
  



わはは、最後はちょっとブログのバージョンになってしまいましたね。

アホな記事にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
今日も暑いぞ、ビールが美味い!