第二回川柳大賞【マダム白猫賞】を贈ります

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第二回川柳大賞も無事終了し、幹事さんお二人の尽力で楽しくフルに参加させていただきました。
個人賞も設定できると言う事で、「ビニ鉄」の登場人物であるマダム白猫より賞をお贈りしたいと思います。

この賞を考えたのは、実は川柳大賞の最終選考に私がベストだと思った2句がもれていたことからでした。
383もの沢山の句のなかには、まだ素晴らしいと感動させられた作品がいっぱい残っていました。

そこで選考からもれた333句のなかから何句かを選んで(独断、偏見入りですが)賞を贈らせていただきます。


マダム白猫【最優秀賞】

Cutty様

236 ページ繰る指冷たさに猫を抱く


これは寂しがりやの方が詠んだのでは、と思いました。冷たい秋と猫の温もりが感じられる透明感のある綺麗な作品でした。

アニス様

244 緩(のろ)き蚊を本で逐(お)ひたり九月尽(くがつじん)


アニスさんよりもっとお歳を召した方の作品だと思ってました^^。
秋を表現するのに「緩(のろ)き蚊」という言葉を使うセンスに感動しました。

マダム白猫【優秀賞】


アニス様

26 曝涼(ばくりょう)の書を繙(ひもと)きて秋の風


曝涼(虫干し)しながら本をつい読んでしまう本楽家の様子、秋の爽やかな風と言葉のリズムが素敵でした。

アニス様

49 Moonshine我もタルホになる夜ぞ


私も稲垣足穂のファンですが、確かに幻想的な月明かりの下、彼の作品のなかに入ってタルホになってしまうような、そんな気分になる作品でしたね。

マダム白猫【愛情賞】


ちろママ様

360 字を覚え 「の」の字をみつけ子ははしゃぐ


これは子供を見る母の視線の優しさですね。「の」の字を読めるようになった喜び、子供と一緒に喜ぶ母の姿です。

マダム白猫【飲酒賞】


アニス様

93 ミステリイ手に晩秋の夜長酒


お酒の句も色々ありましたが、これを読んで「あ、飲みたい!」と素直に感じました(笑)
しょーもない理由ですみません^^;

マダム白猫【浪漫賞】


アニス様

267 本を読む人見ていたき午後三時(ある公園の噴水の前)


初々しく爽やかな一句ですね。
はるか昔、(ごほごほ!)え~、最近の私の心情を思い出すような・・・(笑)

マダム白猫【音楽賞】


あんご様

342 ジャズ喫茶 「枯葉」で粘る 文庫本 (ビル・エヴァンス・トリオ「枯葉」より^^;)


ジャズは詳しくない私でもビル・エヴァンスのピアノは好きです。
この句は、なんとなく70年代の香りがします^^;あんごさんはそのようなお歳ではないのに、見事にジャズと秋のノスタルジーを詠まれたと思います。

マダム白猫【ミステリ賞】


月の骨様

156 乱歩読み次は夢野を読みまくる


とても感心した句です。
芭蕉の「旅に病んで夢は枯野をかけめぐる」の本歌取り、お見事です。

マダム白猫【命知らず賞】


月の骨様

158 白猫に思わず年訊く推理癖


誰が詠んだのかと思っていたら、月野さんでしたね(怒)
まったくこんな失礼な句を詠む人の顔が見たい!とアバターを見にいったら石になっておりました(爆笑)
私が怪しの術をかけるまでもなかったようで^^;

偉そうに選考理由を述べましたが、所詮素人のワタクシです。
ただただ、感動し、楽しく読ませていただいた作品を並べてみました。

でも、まだこんな良い川柳があったんだ、と思っていただけると嬉しいです^^;

しかし今回はアニスさんの活躍、すごかったですね!!