有川浩 『レインツリーの国』

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内容(「BOOK」データベースより)
きっかけは「忘れられない本」そこから始まったメールの交換。あなたを想う。心が揺れる。でも、会うことはできません。ごめんなさい。かたくなに会うのを拒む彼女には、ある理由があった―。青春恋愛小説に、新スタンダード。
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わあ、読んでしまった。レンアイ小説!
お医者さんに止められてるので恋愛小説は読まないようにしていたのですが(素朴さんか?!)やはり有川浩の新作ということで、久々に手を出してみました。

うん、やはり私はホラーやサスペンス、SF、推理物でも読んでる方がおさまりがいいなあ。

とっても爽やかで、微笑ましくて、直球勝負の恋愛物を有川さんが投げてくれました。
本書は「図書館内乱」の中に登場する「聴覚障害者と健常者の恋愛物」なのですが、この本をきっかけにして図書館隊の小牧が査問を受けることになるのです。
まあ、自衛隊や機動隊が登場して飛び道具やら物騒な戦闘機、潜水艦が跳梁する今までの有川作品のファンとしては、早く飛び道具満載の新作を書いてくれ、というだけにしておきましょう。

高校生くらい年代向けのライトノベルとしては爽やかでいいお話でした。
聴覚障害という私の周りにはいない人達の姿もよく描けていて、主人公のひとみの性格も遠慮のない筆でひがみや妬み、そして粘着気質だなあと閉口したくなるようなところを表現しているなど、好感がもてました。
読書ブログの本の紹介がきっかけで始まる二人のメールのやりとりも、同じブログを愛好する私から見てもけっこうリアルで、面白く読めたところです。

この本を小牧が高校生の彼女(聴覚障害をもっている)に薦めたのはよくわかるなあ、といった感想。
要は私が充分大人(おばさん)になってしまったことなのですね^^;

どうせ作中にでてくる本を現実に書いてくれるなら、これに出てくる「フェアリーゲーム」も出版してくれないかなあ。
こちらは、ハチャメチャSF。
高校生たちが謎の組織にさらわれたヒロインを救いだすべく特殊工作員顔負けの大活躍をする話らしいです。
こちらのテイストの有川ファンなので^^;