「悪党たちは千里を走る」を読んで

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 貫井徳郎の軽いミステリーとでもいいましょうか、「慟哭」や症候群シリーズとは一味違うユーモア路

線のお話です。

 気のいい詐欺師たちが金持ちの飼っている犬の誘拐をたくらみます。が、目星をつけたお屋敷には異常

に頭の切れるおぼっちゃまがいて・・・。ネタばれするとまずいので、このへんでやめときます。

 まじめに生きる人生に見切りをつけ、ドロップアウトして詐欺師になった元サラリーマンの高杉、その

舎弟で体格はいいが脳みそ3グラムの園部、そして東大出の美人詐欺師菜摘子、3人のキャラクターがな

んとも可笑しい。スピード感ある展開であっという間に読み進み、最後も気持ちよく読み終わる軽快な一

冊であります。


 意外性とか、複雑なストーリーとかを求めないで、登場人物と一緒に軽やかに楽しんで欲しいですね。


お薦め度★★★☆